2009年8月24日
櫛の歴史
櫛の歴史は古く、現代のヘアピンに近い単純なつくりのものを含めるとさらにその時代をさかのぼることになる。歯をそなえた櫛としては古代エジプトですでに広く使用されていたと考えられており、日本においても縄文時代早期(約7000年前)のものとみられる木製櫛が佐賀市東名遺跡から出土している。素材は骨や木で作られていたものからツゲ・竹・マユミなど使用に適した木材、鼈甲、象牙、金属、合成樹脂のものなどが登場し、施される技術もより高度なものへと発展してきた。
ヘアブラシとの比較
同じく髪をとく道具にヘアブラシがあるが、櫛が板状であるために歯が一列に並んでいるのに対し、ブラシは歯に相当するピンが毛などで作られていて複数列あり使用目的によって配列が異なっている、という違いがある。
日本語の櫛(クシ)
日本語で櫛は同音の串と同じく、「霊妙なこと、不思議なこと」という意味の「奇(く)し」「霊(くし)び」が語源となっている。このため呪術的な意味付けが見られ(後述)、他方では女性が髪を梳くことから女性格の象徴的な物品としても扱われる。
語の読みからは「苦死」に通じるため、道に落ちている櫛を拾うことは「苦と死を拾う」ことにつながり、縁起が悪いことと忌み嫌われる。どうしても拾わなくてはならないときは足で踏んでから拾う。贈り物にするときは忌み言葉として「かんざし」と呼ぶ。そのほか「94」を「くし」と読む語呂合わせから、櫛を大切に扱い、人々の美容への認識を高めてもらおうと日本の全国美容週間実行委員会が9月4日を「くしの日」と定めた。
日本では古来、櫛は別れを招く呪力を持っているとされ、現代の日本人でも櫛を贈答品にしたり気軽に貸し借りするのを嫌がる人は少なくない。一方で、魂の宿る頭に飾るものであることから、自らの分身として旅立つ人に手渡しもした。
『古事記』で、イザナギ命は、妻のイザナミ命が差し向けた追っ手から逃れるために、竹の櫛の歯を筍に変えて後ろに投げ捨てた(ちなみに近世で破損した櫛を投げつけるのは離婚を要請するしぐさ)。同じく『古事記』で大蛇を退治しに出向くスサノオ命はクシナダヒメを櫛に変えて自分の髪に挿した。
天皇は斎宮として都を旅立つ皇族の少女を見送る儀式で、「別れの櫛」を手ずから髪に挿し別れの言葉をかけた。彼女達は身内か天皇に不幸があるまで都に帰ることはできず、巫女であるため任務を解かれるまで恋愛もできない。逆に成人式に当たる「髪上げの儀」では、大人社会への仲間入りの象徴として櫛が少女の髪に挿される。この儀式の直後に婚礼を済ませることもあった。
ドイツ童話の中には『白雪姫』のように櫛が女性の生命活動を一時的に停止できる(気絶させたり、金縛りにする)黒魔法の道具として登場することもある。
古代中国の一部の呪術者の中には、捜神記の于吉のように体を洗わず、髪に櫛を入れないことで雨乞いをするものもいた。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
古代エジプトですでに広く使用されていたようです。
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